『ミステリと言う勿れ』の久能整(くのう ととのう)くんの名言をまとめます。
- 整くんの、あのセリフ(名言)はなんだっけ?
- ドラマで話題になった子育て・メジャーリーガー・いじめの名言が知りたい
- 『ミステリと言う勿れ』の印象的なセリフから作品のあらすじや魅力を知りたい
本記事では上記の疑問に対し、ドラマで大々的にピックアップされた名言をはじめ、原作で印象的だった整くんの名言を厳選してご紹介。(筆者は全巻読破済み、ドラマも視聴済みです)
記事後半には「久能整(くのう ととのう)」の名前の由来を考察してみましたので、最後までぜひ読んでくださいね。
【ミステリというなかれ原作&ドラマ】久能整(くのうととのう)くんの名言6選
ドラマで大々的に取り上げられた「メジャーリーガー・子育て・いじめ」に関する名言を4つと、筆者が原作を読んで感銘を受けた名言2つをご紹介します。
久能整(くのう ととのう)の名言①メジャーリーガー子育て論
原作1巻(ドラマ1話)で出会った刑事の池本さん。
奥さんの妊娠中から出産後にかけて「どうしたらヨメとうまくいくか」を整くんにたびたび相談しています。
メジャーリーガー子育て論は、
「ヨメが毎日ピリピリして、あれだろ、女は子共産むと変わるって言うじゃん。~中略~ なるべく育児に参加しようと思っている。手伝ってるつもりなんだけど」
と悩み相談をする池本さんに対し、整くんが返したセリフです。
↓ここから整くんのセリフの一部抜粋です↓
メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い
日本側の解説者たちは義務だと思っている。
池本さんはお子さんを奥さんの付属物だと考えてないですか。
だから”参加する”とか”手伝う”なんて言葉が出てるんじゃないですか。
~中略~
問題なのはあなたが一緒に変わってないことです。
ドラマや原作を見た女性陣はおそらくスタンディングオベーションしたことでしょう!
整くん自身は独身で彼女なし・親のすねかじり大学生なんですけどね……(笑)。
整くんは常々、性別役割分担という慣習について物申しています。
慣習という決めつけ・思い込みを手放すと、『育児』『父親(男)、母親(女)の役割』の考え方は180度変わるという気づきをもらえますよね。
久能整(くのう ととのう)名言②犯人を子育て持論で諭す
ドラマ1話(原作1巻)で、ひき逃げ事故で家族を亡くした人が復讐のために殺人を犯します。
容疑者として連行された整くんが現場を見ずに真犯人を導きだし、その犯人を諭すシーンは圧巻!
そのときの整くんの名言もしびれました。
↓
生涯で息子さんの名前を何回呼びましたか
真犯人:遅くに生まれた子で…こんなじいさんが参観日に行ったら恥ずかしいだろうと思った
整:そういうことも話さないと本人には伝わらないんです
整くんの言葉に最後は涙を流す真犯人。原作でもセリフにしびれましたが、ドラマを見てうるうるしちゃいました。
物事の本質を容赦なくえぐってくる整くんの言葉にドキッとします。
久能整くん名言③バスジャック中に「心配されたい女性」へ告げた子育て論
ドラマ2話(原作2巻)でバスジャックに巻き込まれた整くん。
乗客のひとり「みんなから心配されたい女性(柏めぐみ)」が、姑と夫との不仲・中絶経験・不妊治療について悩みを打ち明けます。
柏めぐみ:
体外受精なら可能性があると言われました。でも義母や親戚の人たちには、それは神の領域だ。そんな不自然なことをするくらいなら離婚して出て行けと反対されています。整:
人がすることはすべて自然の範疇だと思っています。~中略~ 人に一からハチミツを作れと言っても多分ムリでしょう。~中略~ そんな神の領域みたいなことを彼ら(ミツバチ)は自然にやっているわけです。
整:
できることでしたいことは、したらいいと僕は思う。~中略~ 苦しいことを薄めるために、より悪いことを望むのはまずいです。
不妊治療ってかなり心が削られますよね。「できることでしたいことは、したらいい」という整くんのセリフが救済になった人も多かったのでは。
ただバスジャック事件はドラマだとかなり端折られてしまっていて、原作厨としては物足りなさが残りました。
原作では、真理をもっと深く突いているので原作を読んでみてほしいです!
このほかにも、「妊活・妊娠・出産・家事育児」に対する整くんの名言は多いです。
『ミステリと言う勿れ』の口コミをみていると、「男性こそ読んだ方がいい」という男性たちのレビューが数多く寄せられていますよ。
久能整 名言④バスジャック中に「万引き常習犯の男」へ告げた いじめ持論
ドラマ2話(原作2巻)、バスジャックの名シーンから。
乗客のひとり「万引き常習犯の男性(淡路一平)」が、子供の頃に犯した万引きといじめられていた過去について打ち明けました。
淡路:
あの頃は今みたいに逃げていいよって誰も言ってくれなかった。逃げちゃいけなかった。学校も休めなかった。逃げたかった。整:
どうしていじめられている方が逃げなきゃならないんでしょう。欧米の一部では、いじめられている方を病んでいると判断するそうです。~中略~ 日本は逆です。いじめられている子をなんとかケアしよう、カウンセリングを受けさせよう、逃げ場を与えよう。
整:
DVもそうだけど、どうしてなんだろう、どうして被害者側に逃げさせるんだろう。
病んでたり迷惑だったり恥ずかしくて問題があるのは、いじめている方なのに。
う~~~ん。これはかなり真理な気がするのは私だけでしょうか?
ちなみにドラマではカットされてしまっていますが、いじめの話のあとにも、「仕事や運動などを継続すること」について整節の名言が飛び出します。
原作をぜひチェック!
久能整 名言⑤バスジャック犯へ「あなたのせいで起こるんです」
こちらはドラマ2話(原作1巻)の名言です。
バスジャック犯は人質にトイレタイムを与える際、「誰かが戻らなかったら、残り全員皆殺しになる」「逃げたおまえのせいでみんなが死ぬんだ」と脅します。
そんなバスジャック犯に整くんがズバッと一言、現実をたたきつけます。
逃げた人のせいでみんなが殺されても それはその人のせいじゃない。
あなたのせいです。
ここで発生するすべての問題はあなたのせいで起こるんです。
あなただけが悪いんです。
責任転嫁しないでくださいね。
このセリフをきいて、ガツンと後頭部を鈍器で殴られたような気分になったのは私だけでしょうか……?。(笑)
このバスジャック回に登場する人質たちは、それぞれに問題を抱えています。その問題を直視できずに、いろいろと言い訳したり問題をすり替えたりしながら生きている。
「ここで発生するすべての問題はあなたのせいで起こるんです」という言葉が突き刺さるのは、バスジャック犯だけじゃない気がします。
私も読んでいて自分事のように刺さりました。
人って、分が悪いときに「自分が悪者にされたくない」という心理が働いて、上手に話をすり替えますもんね……。
次にご紹介する名言「人は主観でしかものを見られない」「それが正しいとしか言えない」に通じている気がします。
『自分は悪くない』という主観を正しいと思い込むと、自分には見えない(見ぬフリしている)ものをとりこぼしかねませんね。
久能整 名言⑥左遷された青砥に向けて「真実は人の数だけある」
ドラマ1話(原作1巻)で、えん罪事件を起こして左遷された青砥(あおと)巡査部長に対して放った整くんの名言です。
人は主観でしかものを見られない
それが正しいとしか言えない
真実は一つじゃない
2つや3つでもない
真実は人の数だけあるんですよ
でも事実は一つです
起こったことは1つ
整くんのいう「真実」とは「主観」のことで、「人の数だけ真実(主観)がある。」というわけです。
たとえば、「AとBがぶつかってBが怪我をした」という事象に対して、人によって捉え方(事象の受け取り方や感情)はそれぞれ違います。
ただし、「AとBがぶつかってBが怪我をした」という事象だけが「事実」だと、整くんは主張します。
「1つの事象を、多角的・俯瞰的に捉えること」に優れている整くん。
常識・しきたり・文化・固定概念・世間体といった『(みんなが当然だと思い込んでいる)当たり前』に対して、整くんは多角的に考える癖があります。
そんな整くんから飛び出す名言にハッとさせられる人が多いのもうなずけますね。
ただし、周りは整くんの洞察力を「屁理屈」「うざい」「めんどくさい」と言うため、整くんには友達がいませんが……(笑)。
『ミステリと言う勿れ』の主人公と簡単なあらすじ
主人公は「久能 整(くのう ととのう)」という大学2年生の男の子です。
もじゃもじゃ頭(天パ)が特徴で、土日にカレーをたまに作るのが好きという穏やかな性格。
整くんは細かいことによく気づき(洞察力がずば抜けている)、「僕は常々思ってるんですけど…」と切り出し、しゃべるしゃべる。とにかく気が済むまでしゃべる(笑)
「気付いたことを1つ1つ繋げていったら事件が解決しちゃった」という流れでお話が進んでいきます。
作中では、私たちが日常モヤモヤと考えていることが、他のキャラクターの言葉にのせられて問題定義されます。
その問題定義に対し、『整くんなりのブレない答え』を展開。
『世間の常識や思い込みを捨てて、起きたことを多角的に捉える』ことが得意な整くんの名言は、私たちに気づきと、ほんの少しの元気を与えてくれますよ。
【考察】久能 整の名前の意図は「苦悩を解きほぐして整える」では?
「くのう ととのう」なんて珍しい名前ですよね。
作者の田村先生はなんでこんな名前つけたのかな?と考えてみました。(個人の見解です)
整くんの言葉は、「加害者」「被害者」「事件の関係者」すべての人々の苦悩を解きほぐします。
そして、事件解決とともに、その人たちの心も整理されていく。
苦悩を整えるから、「くのう ととのう」なのかもしれませんね。
いつも中立の立場で、なににも属さない整くんだから紡げる言葉の数々。
『僕は常々思ってるんですが…』というセリフが出てくるたびに、どんな言葉を聞かせてくれるのかワクワクすること間違いなしです。
『ミステリというなかれ』のみんなの反応は?口コミをチェック
みんながどんなふうに作品をみているのか、口コミをみてみましょう。
18. ミステリと言う勿れ
ストーリーもそうだけど、キャラクターにも凄く引き込まれる。
整(ととのう)くんがなかなか言えないことをズバッと言ってくれてすっきりもするし、ああなるほどなって考えさせられる🤔🤔何より整くんが可愛い。 pic.twitter.com/J71j4NEcvW— ぽんぽち@Lv3 ←up! (@ksonnnnbot) November 21, 2020
言葉の一つひとつが洗練されてて深くて、「ああそうだ、漫画には『言葉』があるんだ」と強く思い出させてもらった。
整くんの言葉一つひとつが刺さる漫画。でも彼の言葉は決して押し付けがましくなくて、むしろ日常のもやもやを解きほぐしてもらった気分。#ミステリと言う勿れ pic.twitter.com/WOJrQx8jLZ— 白米 (@iammangalover) February 17, 2021
日本社会の中で当たり前になってる歪な習慣や環境に気づかされたり、それに対しての整くんの視点と考え方がとても心に響く ものの見方が変わりそう
— k🙂 (@doozo_yoshinani) April 24, 2021
「ミステリと言う勿れ」は少女漫画のくくりですが、そんなの関係なく男性にも読んでほしい作品です。
『ミステリと言う勿れ』の原作マンガ概要
『ミステリと言う勿れ』は、『7SEEDS』や『BASARA』などで知られる田村由美先生の最新作です。
- 「このマンガがすごい!2019」オンナ編第2位
- 「マンガ大賞2019」第2位
- 「このマンガがすごい!2020」オンナ編第4位
とすでに数々の賞を受賞している大人気作です。
作品名 | ミステリと言う勿れ |
作者 | 田村由美 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | 月刊フラワーズ |
巻数 | 既刊10巻(2022年1月現在) |
『ミステリというなかれ1巻』の整くん名言はみんなの心に響いてる
『ミステリというなかれ』が人気の理由は、物語の面白さや整くんのキャラクター、そして苦悩を取り除いて心の隙間を埋めてくれる整くんの名言にあります。
メジャーリーガー子育論やいじめ論など、ハッとすること間違いなし。
- メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い、日本側の解説者たちは義務だと思っている
- 生涯で息子さんの名前を何回呼びましたか
- できることでしたいことは、したらいいと僕は思う。
- 病んでたり迷惑だったり恥ずかしくて問題があるのは、いじめている方なのに。
- ここで発生するすべての問題はあなたのせいで起こるんです。
- 真実は人の数だけあるんですよ。
今後も整くんの名言が楽しみですね!
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